外出・外泊は自由にできる?外出のルールと注意点とは?
「有料老人ホームに入居したら、外出・外泊はできなくなってしまう」ということはなく、基本的に誰からも行動を制限されません。しかし、外出・外泊するときは一定のルールを守らないと、気軽に出かけたつもりが大ごとになってしまう可能性もあります。本コラムでは外出・外泊の自由度や、外出のルールと注意点についてご紹介しましょう。
外出・外泊は基本自由だが制限されることも
冒頭でも書きましたが有料老人ホームの入居者は基本的に外出・外泊共に制限を受けません。お誕生日や年末年始など、自宅に帰って家族と楽しく過ごしたり、気の合う仲間・友人と温泉旅行に出かけたりすることもできます。
しかし、施設の特性上、外出・外泊が制限される方もおられます。外出・外泊することで体調や精神に悪影響を受けそうな状態にある方、認知症や介護度の高さから常にサポートする人が必要な方、日常的な医療サポートが必要な方、体調不良の方などです。
そして、外出には門限など、時間的な制限を設けている施設もあります。職員のシフトや防犯上の都合で深夜はメインエントランスが施錠されているところが多いでしょう。
しかし、このような施設でも事前申請で深夜も外出できるところもあります。また、24時間出入りが自由な施設もあるので、施設によってルールは様々です。
外泊についても長期に及ぶものは制限される傾向があります。有料老人ホームは【利用料/日×滞在日数】で月々の介護報酬が給付されるためです。
このように外出・外泊の制限については施設によってかなり違いがあります。有料老人ホームを契約前に門限・外出制限をよく確認して、入居者や家族の希望に沿った施設を選択すると良いでしょう。
外出・外泊時の注意点とは
次は有料老人ホームでの外出・外泊時の注意点をご紹介します。
■早めに申請しよう
ホームでは通常、外食することを申請しておけば、当日の食堂での食事代は発生しません。しかし、既定の日時までに申請がないと食べない食事代を請求されることになりますので、外出・外泊申請はできる限り早めに済ませておきましょう。
■外出のときは基本門限厳守
門限を設けている施設の場合、締め出されることはないでしょうが、施設スタッフに迷惑をかけることになります。もし門限を過ぎてしまいそうな場合は電話連絡するようにします。また、入室時にはすでに入眠している入居者に充分配慮して、静かに行動しましょう。
■外泊先の医療機関を確認しておく
万が一の場合に備えて、外泊する宿泊施設の近隣にある医療機関について調べておきましょう。特に持病のある場合は、その持病をきちんとケアできる医療機関を把握しておきましょう。
頻繁な外出や外泊は避けよう
最後に外出や外泊の頻度に関する注意点についてお伝えします。
■高齢者には規則正しい生活が望ましい
施設によっては外出・外泊がかなり自由なところもあります。経済的に余裕がある入居者・アクティブな入居者は、家族と離れた気楽さもあり、ついつい外出・外泊しがちになってしまうかもしれません。
しかし、高齢者は知らず知らずのうちに体力や身体機能が衰えているため、イレギュラーな生活パターンが頻繁にあると体調を崩しやすいものです。基本的に施設での規則正しい生活を大切にして、外出・外泊は「たまの楽しみ」にしておくのが賢明と言えるでしょう。
■家族側が施設に外泊できるところも増えている
近年、家族が入居者の居室に外泊できる、もしくは家族専用の宿泊ルームを設ける施設が増えてきています。入居者が外出・外泊に制限を受けている場合、もしくは頻繁に外出・外泊をくり返して体調を崩してしまっている場合など、家族の側から有料老人ホームに面会・宿泊に行く機会を増やすのが良いかもしれません。
まとめ
有料老人ホームにおける外出・外泊の自由度や、外出のルールと注意点についてご紹介しました。有料老人ホームの入居者は基本的に外出・外泊に制限を受けません。ですが施設の特性上、制限される方もおられること、また、その制限は施設によってかなり違いがあるため、契約前によく確認する必要があります。
外出・外泊の注意点として早めの外出・外泊申請、基本門限厳守で、遅れる場合は電話連絡を必ず入る、外泊先の医療機関を確認しておくことなどがありましたが、あくまでホームでの生活を中心に、規則正しい生活をすることが高齢者には望ましいでしょう。
しかし、たまに生活パターンを変えるのも心身への刺激になり、良い効果をもたらすことも考えられます。適度なペースで楽しく外出・外泊することで、入居者がいつまでも元気で居られることが理想的です。