有料老人ホームで話題のイベント食って?季節ごとの行事もチェックしておこう
有料老人ホームにおいて、食べる楽しみは大きなウエイトを占めます。高齢者は、身体の衰えなどから、加齢と共に楽しめることが減少しがちですが、食べることはほとんどの入居者が楽しめるからです。本コラムでは「有料老人ホームで話題のイベント食」や「季節ごとの行事食」などをご紹介します。
イベント食・行事食とは
現在、有料老人ホームでは、季節やイベントに合わせたスペシャルメニューが人気です。お正月にはおせち料理が供され、パーティー時にはビュッフェ形式で好きなものを好きなだけ食べられるなど。
このような食事を「イベント食・行事食」と呼びます。食の楽しみを提供すること以外にも目的があります。
■季節感を感じてもらうため
有料老人ホームで居室はもちろんのこと、廊下などの共用部分に至るまで、ヒートショック現象を避けるため全館空調をしているところが多いです。それはとても快適で古い戸建てなどに住んでいた入居者からは絶賛されるポイントとなっています。
しかし、その分、季節感を感じる機会は失われがちです。そこで、季節感を感じて、良い刺激を受けてもらうためにイベント食・行事食を提供します。
■目先を変えて食欲をアップしてもらうため
食道楽な入居者もおられる一方、あまり食に情味がない、あるいは、からだのおとろえなど、加齢が原因で食が細くなっておられる入居者も居られます。イベント食・行事食は見た目からして普通食とはあきらかに違っています。
目先が変わることで「食べてみようか」という気持ちになってくれるようにイベント食・行事食を提供します。
■QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上
入居者の健康・食べやすさを考慮して栄養士や調理師がつくるメニューは、すばらしいですけど、なんとなく似通ってしまうもの。イベント食・行事食は通常と異なる内容になります。
そうした楽しみは、日常をカラフルに演出しますよね。張り合いにもつながり、食事中も会話が弾みます。クオリティ・オブ・ライフ、つまり生活の質を高めるため、イベント食・行事食を提供します。
年間の定期イベント食・行事食を見てみよう
有料老人ホームでは食の楽しみ、季節感、食欲、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)などを提供するためにイベント食・行事食を採用しているということをおわかりいただいたところで、ここでは年間に定期的に出されるイベント食・行事食を月ごとにチェックしてみましょう。
■1月のイベント食・行事食
おせち料理、お雑煮、鯛の尾頭付き、七草がゆなど
■2月のイベント食・行事食
恵方巻、バレンタインチョコなど
■3月のイベント食・行事食
ひなまつりの蛤のおつゆとちらし寿司、ひなあられ、お彼岸のぼたもちなど
■4月のイベント食・行事食
お花見弁当、春分の日にちなんだ春野菜・山菜メニューなど
■5月のイベント食・行事食
端午の節句のちまき・柏もちなど
■6月のイベント食・行事食
夏越の祓の水無月(厄払いの和菓子とされる)など
■7月のイベント食・行事食
土用のうな重、七夕のそうめんなど
■8月のイベント食・行事食
夏まつり屋台風に焼きそばやお好み焼き、お盆の精進料理など
■9月のイベント食・行事食
重陽の節句のお膳(菊を添えたり、菊にちなむ)、お彼岸のおはぎなど
■10月のイベント食・行事食
ハロウィンのかぼちゃメニューやお菓子、お月見団子など
■11月のイベント食・行事食
紅葉狩りの行楽弁当など
■12月のイベント食・行事食
クリスマス料理・ケーキ、大晦日の年越しそばなど
イレギュラーのイベント食・行事食
年間に定期的に出されるイベント食・行事食を月ごとにご紹介しました。最後にお誕生会や施設の記念日などに提供されるイレギュラーのイベント食・行事食をご紹介します。
■ビュッフェ
大皿に料理を盛り付け、好きなものを好きなだけ楽しんでもらいます。ライブキッチン形式でお寿司を握る職人を呼ぶ施設もあり、入居者みんなで盛り上がるでしょう。
■ケーキバイキング
ケーキやスイーツを並べて、好きなものを好きなだけ。とくに女性には好評だそうです。
■郷土料理
日本各地の郷土料理はめずらしくて好評だとか。お誕生日の方の出身地にちなむこともあるそうです。
まとめ
有料老人ホームで話題のイベント食や季節ごとの行事食をご紹介しました。
イベント食・行事食は入居者同士の会話も盛り上がり、いつもより食が進む傾向があるそうです。ビュッフェなどは良い意味で雰囲気に流されて、苦手な食材もペロッと召し上がる方もいるそうです。
こうしたイベント食・行事食で施設を選んでみるのも良いかもしれません。気になる施設のイベント食・行事食はブログなどで紹介されていますので、ぜひ調べてみてください。