清潔感はある?有料老人ホームの共有スペースはココをチェックしよう
有料老人ホームを選ぶとき、居室に気を取られて共用スペースをしっかり見ていなかったという失敗は避けたいものです。いくら居室が居心地良くでも、共用スペースがそうでなかった場合、居室に閉じこもってしまうおそれがあるからです。本コラムでは見学時における有料老人ホーム・共有スペースのチェックポイントについてご紹介します。
見学先の共用スペースを予習しよう
まず、見学時の有料老人ホームの共有スペースのチェックポイントについてご紹介する前に、事前準備として予習の大切さや予習の仕方をご説明しましょう。
■共用スペースがどうなっているかあらかじめ知っておこう
予習をしないで施設に行った場合、はじめて行く施設では、共用スペースがどうなっているかわからないまま見学することになってしまいます。限られた時間の中でロスが増えて効率的に見学することができないでしょう。
■ホームページでまず確認しよう
まず、施設のホームページで共用スペースの位置や、どんな共用スペースがあるのか、どんなところがウリなのか、確認しておきましょう。見取り図も掲載されていることがありますので、参考になります。
■パンフレットなどの資料も入手しておこう
パンフレットなどの資料には共用スペースについて、ホームページには掲載されてない内容・画像が掲載されていることがあります。ぜひ取り寄せて、事前によく読み込んでおきましょう。
共用スペース・チェックポイント:室内編
有料老人ホームの共用スペースのチェックポイントをご紹介します。すべてに共通なのは清潔感の有無と、視力の低下している高齢者に欠かせない明るさです。
■食堂
まず、広さをチェックしましょう。通常は「満室時入居者数×3平米」の広さが必要とされています。
次に、道路や建物のエントランスから丸見えではないかもチェックしましょう。外部から丸見えでは落ち着いて食事できません。手洗い場が完備されていることは必須なのでなければ衛生的にあやしい施設と言えるでしょう。
■リビングスペース
各階に設置されているかをチェックしましょう。各階にないと居室の位置によっては移動が大変です。そして応接セット、テレビ、自動販売機、給湯設備もしくはキッチンが揃っているかも要確認です。
また、ここに誰も入居者がいない施設は、スタッフ側が管理しやすいように入居者を居室から出さないようにしている疑いがあるので、候補から外した方が良いかもしれません。
■大浴場
居室のバスルーム以外にも大浴場があると、銭湯気分、旅館・ホテル気分でリラックスできて、気分転換にもなります。
■娯楽室・宴会場・カラオケルーム
娯楽室・宴会場・カラオケルームがあると、遠出できない入居者も気軽に遊べるため、あるとうれしい共用スペースです。
■機能訓練室・マッサージルーム
日々運動能力が衰える高齢者ですが、1人ではなかなか運動やリハビリが進みません。機能訓練室やマッサージルームがあることで、運動能力の低下が抑止される効果が期待できるので、マストではありませんがあるとポイントが高いです。
共用スペース・チェックポイント:室外編
最後に共用スペース・室外編のチェックポイントをご説明します。こちらもすべてに共通なチェックポイントは清潔感と明るさです。
■床・壁
滑りやすいと事故の元です。滑りにくい床材が採用されているか、滑りにくい工夫があるかをチェックします。
また、各階ごとの床や壁が色分けされていると、入居者は自分の居場所がよくわかり、混乱が少ないでしょう。
■廊下
廊下の手すりの位置が適切かをチェックします。適切であれば、滑りにくい床と同じく転倒防止効果があるでしょう。
また、外廊下の場合、ヒートショック現象が起こる危険性があるので、できれば避けましょう。内廊下の場合は、空調が完備しているかで健康状態が変わってくるのでチェックしましょう。
■エレベーター
なかなか来ないエレベーターだと、移動が億劫になるので、それなりにすみやかに来るか調べましょう。また、手すりなども適切か調べましょう。
■防災設備
スプリンクラー、防火扉、避難路など、もしものときにどこまで入居者の命を守れるか、チェックしましょう。
まとめ
見学時における有料老人ホーム・共有スペースのチェックポイントについてご紹介しました。すべてに共通するチェックポイントは清潔感と明るさです。清潔感があるということは衛生面で安心であるだけでなく、施設の管理体制やスタッフの質の良さにもつながります。明るさは視力の衰えている高齢者には安全上の必須項目となります。
共有スペース・室外は利便性と安全性、室内はそれ以外に生活の質に関わる部分もチェックしましょう。いずれにしても見学の際には、共用スペースにも居室と同じくらいチェックすることをおすすめします。