居室にお風呂はついてる?有料老人ホームの入浴について知っておこう
「有料老人ホームに入居したいけれど、お風呂はどうなっているのかしら? 」と心配されている方は少なくありません。お風呂はどんな規模で、入浴は自由にできるのか、また、居室にお風呂は付いているのかなど確かに気になる点はいくつかあります。そこで本コラムでは有料老人ホームのお風呂や入浴についてご紹介します。
有料老人ホームのお風呂・入浴事情①
自宅では自由に入れていたお風呂ですが、有料老人ホームに入居するとどう変わってしまうのでしょうか。
■介護付き有料老人ホームなどでは週2回以上入浴できる
特別養護老人ホームの入浴については『指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(厚生省令第39号)』で「第十三条2指定介護老人福祉施設は、一週間に二回以上、適切な方法により、入所者を入浴させ、又は清しきしなければならない」と定められています。
そのため、民営である介護付き有料老人ホームなどでは、これを基準としながらも、週3回以上の入浴を実施しているところも多いです。詳しくは入居前に施設に確認すると良いでしょう。
■介護度が要介護・要支援の場合
介護度が要介護・要支援の場合、介護スタッフが入浴をサポートします。介助・事故防止のために付き添いが必要です。
■住宅型有料老人ホームでは提携施設で入浴することが多い
住宅型有料老人ホームでは、提携先のデイサービスなどに通っている入居者は、そこで入浴することが多いでしょう。この場合当然、デイサービスに通う日のみの入浴となりますが、最低でも週2回は実施されます。
■自立型有料老人ホームでは基本自由だが…
身の回りのことが自分でできる方を対象としている自立型有料老人ホームでは、基本的には自由で毎日入浴可能ですが、入浴時間に制限があるケース、入浴のタイミングが決められているケースも。また、グループで決められた順番で入浴するケースもあります。
スタッフによる健康チェックを受けてからでないと入浴できない施設もあり、これは高齢者の入浴事故が多いことに配慮しているためです。
有料老人ホームのお風呂・入浴事情②
他にはどんなお風呂事情があるでしょうか?
■温泉が自慢の施設も
日本では全国いたるところで温泉が湧きますので、温泉の大浴場付きの有料老人ホームもかなりあります。露天風呂まで備えた施設もあり、まるで温泉旅館・ホテルにいるような気分を味わえることでしょう。
■お風呂付の居室もある
有料老人ホームにはお風呂付の居室もあります。深夜や早朝の使用は水音が迷惑になる危険性がありますが、常識的な時間内での入浴は自由になりますので、生活は快適でしょう。ただし、費用的には割高になりますので、よく考えて契約することが大切です。
また、湯量豊富な施設では居室のお風呂にも温泉が供給されているところもあります。
■お風呂は見学させてもらおう
食事内容と並んで、お風呂は有料老人ホームで暮らす上で重要な部分と言えるでしょう。そのため、できる限り入居前に見学させてもらうのがおすすめです。脱衣所が寒くないか、清潔かなど、しっかりチェックしてください。
一般浴以外にこんなお風呂もある
続いて一般的な入浴以外の介護付きなどの有料老人ホームにあるお風呂の種類についてご紹介します。
■リフト浴
車椅子からリフトという機械に移動して入浴する方法です。自力で歩く・立つことが難しいけど座っていることはできる方が主に利用します。
■機械浴
座ることも困難な方は、より大仕掛けの機械浴を使用。専用の椅子と浴槽をつかうチェアー浴、ストレッチャーに身を横たえて入浴するストレッチャー浴があります。
このようなお風呂があることで、要介護状態になっても清潔な状態で生活できます。
まとめ
有料老人ホームのお風呂や入浴について、ご紹介しました。
いつでもお風呂に入ることができないのは、少し不自由に感じられる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、高齢になると好き放題入浴するというのも、あまり身体に良くないでしょう。
ある程度決められた時間に入浴することで、高齢者の生活のリズムが守られ、スタッフの健康チェックがあることで、高齢者の健康が守られると思えば、有料老人ホームのお風呂や入浴の決まりごとはあってしかるべきことと考えるほうが良いかもしれません。